kozy-en(こうじえん)

自身がその時々で気になった言葉に着目、調べた内容を辞書風にまとめました!

歴史は同じ過ちを繰り返す

「歴史は同じ過ちを繰り返す」

“過去(歴史)の出来事(過ち)”が、同じような流れで、また繰り返されることを意味する。

これは、人間(人類)が過去の経験(歴史)から学び、それを生かさないといけないという教訓と願望。また、それが生かされていない、過去の過ちから学べていない、という警告的な意味としても使われる。

例えば、世界の出来事として

第二次世界大戦は、第一次世界大戦の過ちから学ぶことができなかった結果であると考えられる。

日本の出来事としては

・政治家による汚職事件

・政府・官僚・企業・公共機関による不祥事や隠蔽事件

・詐欺・DV・無差別強盗や殺人等の犯罪、交通違反や事故、えん罪事件

などの過ちが、何ら学ばれていないと考えられている。

また、この言葉の語源は、諸説あり、

1.トゥキュディデス説

古代ギリシャアテナイの歴史家(BC460年頃-BC395年頃)で、ペロポネソス戦争を記録した「歴史」の中で、戦争の教訓や人間の行動パターンを分析する中で、この言葉を述べたと言われている。

 

2.クルチュウス=ルーフス説

古代ローマの歴史家(紀元1世紀頃)で、彼の著作の中で、過去の出来事が繰り返される傾向について言及したとされている。

 

3.エドマンド・バーク

18世紀の英国の政治家であり哲学者(1729-1797)で、保守主義の父とも呼ばれ、「歴史から学ばぬ者は歴史を繰り返す」という言葉を残したとされている。

 

また、ドイツの哲学者ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル(1770 - 1831)やあの科学的社会(マルクス)主義を打ち立てたドイツの哲学者で経済学者のカール・マルクス(1818 - 1883)も同様の考え方を述べ、“歴史から学ぶこと” の重要性を強調している。

 

これらの説から、「歴史は繰り返す」という言葉は、古代から現代に至るまで、また時代や場所を変えても、単に “過去の出来事がそのまま再現される” という意味ではなく、人間の行動パターンや社会の構造的な問題が、時代を超えて繰り返される傾向にあることを示唆している。

 

“歴史から学ぶ” ことは、現代社会を理解する上で不可欠な要素で、かつ、現代社会の問題を解決するためのヒントともいわれ、歴史から学び、それを次世代に伝えることこそ、人類の未来をより良いものにするための取り組みや教訓として、広く用いられている。

 

しかしながら人間(人類)は、“個人” は元より、“集団” になると、どうしても “過去の過ち” を繰り返してしまう傾向にある(残念)

カバー画像:いらすとや さんより(ありがとうございます!)